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DRAGON BROCANTE 2020.05.13

2020年5月13日

 

こんにちは、ドラゴの大橋です。

 

ある日、考えておりました。おうち時間でご提案出来る物は!?そういえばもう形によっては起毛革(スウェードやヌバックなど)の靴は直す時期だなぁと。直す前に少しケアしてみませんか?はいけるじゃないか!けど、ちょうど良い感じの手持ちの靴がない。

 

その時、思い出しました。去年、弟の家に遊びに行った時にあった悲しそうに佇むデザートブーツをみかけた事を。そんな訳で借りてきました。

 

ドラゴ的おうち時間ブログの第4弾、秋まで引っ込めるその前に一度ケアしてみませんか?

 

 

 

 

 

マイブラザー…ヘイブラザー…これは駄目だろう。革は死んでいないのでおそらくたまに栄養は与えていたと思われますが、汚れを落としていないので汚れの上からスプレーの成分が乗って黒ずんだり、全体的に汚れで色がくすんでしまっています。

 

ここまでくると、ちょっとケアしようではなくてくすんだブーツを丸洗いで復活させよう!!に変更することとします。

 

 

 

 

 

洗う前にまずはブラシで落とせる汚れは落とします。毛の流れに逆らってブラッシングしてなかの汚れや埃を掻き出すのがポイントです。黒ずんで毛が完全に寝てしまっている部分はもうこのブラッシングで汚れを落とすのは難しいですね。

 

 

 

 

 

まずはタオルに水を含ませて靴を湿らせていきます。中への水の浸透を食い止める為に靴の中にもタオルを入れておきましょう。

(靴の中の汚れやカビ、臭いを取る為に水に漬けて本当に丸洗いするやり方もありますが、この靴は初洗いですので慎重にいきます。)

 

起毛革や表革は水はNGと思っている方は多いと思うのですが、レザーソープやスウェードシャンプーなどという物が普通に売っていますのでケアという面でいうとNGではないのです。ただ、雨に濡れてそのままほったらかしとか、繊細な革や色染みの目立つ色の革だとか、特殊な革製品であるとか、インソールに特殊な物を使っているとかだとNGにはなりますね。

 

ここで大事なことを言います!!!

 

大事な靴や高価なもの、特殊なものは自分でやらずに靴のリペアやケアのプロの方におまかせしましょう。

 

今回は特殊な素材や加工をした靴ではなく、革に大きなひび割れとかがないので自分でいけると判断しました。

 

 

 

 

 

 

やわらかい素材の普通の食器用スポンジと家の普段使用しているシャンプーで洗います。革の保湿もかねた専用のシャンプーがベストだとは思いますが、わりと普通の家庭用シャンプーで良いよという記事も見かけます。中にはリンスまでするという記事をみかけた事もありますが、それは僕は試した事はないですね…

 

 

 

 

細かい部分はすぐ手に入る歯ブラシが便利です。スポンジでもブラシでも優しく丁寧にを心掛けています。

強くこすり過ぎると色がおちてしまいます。

 

 

シャンプー後はきれいなタオルやスポンジでシャンプーを丁寧に拭き取っていきます。革に染みこんだシャンプーも丁寧に取り除いて下さい。面倒でもここは大事ですよ!

 

 

 

 

風通しの良い日陰で乾かします。日の当たる場所で一気に乾かすのは革に良くないのでやめましょう。

乾く時に水分と一緒に油分も飛んでしまうので急速な乾燥は最悪ひび割れにつながります。

中に新聞紙を丸めてつめて、定期的に交換します。

 

 

 

 

 

アフターが写真右です。黒ずんだ汚れは落ちて、寝ていた毛は立ち上がっています。コバのステッチも本来の色が戻りました。

ここから補色スプレーで仕上げていきます。

自分としてはちょっと反省もあります…自分の靴ではなかったので洗いを少し優しくしすぎてしまいました。

もう少し強めにやらないと長年蓄積された汚れは手ごわいですね…

 

 

 

 

こういった靴やブーツは内側に表革を仕様していることがありますが、せっかくですから除菌シートなどで拭きあげた後に、少し栄養をいれましょう。わかりにくいですが写真右側には薄くクリームを入れて保革しています。内側もほったらかしだと痛みや汚れから破れの原因になりますよ。

 

 

 

 

 

 

 

スプレーをして寝ている毛をブラシで起こし仕上げました。100点とは言えないですが、スウェード本来の質感は戻りました。

 

こうして文章にすると面倒に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、作業している時間は1時間もありません。

普段のお手入れをしていると水洗いする事も雨に濡れてずぶ濡れになった時や、シーズンオフで直す時の年に2~3回程度です。

 

起毛革用のスプレーには革の栄養補給、防水効果、補色を兼ねたものもありますのでそれが一本あれば充分です。

あくまで”補”色なのでスプレーしても納得のいく仕上がりにならない場合は、プロに色の染め直しをお願いしましょう。

 

 

 

 

 

 

普段のお手入れに定番的なのは上から毛のブラシ、ゴムのブラシ、中心に真鍮などを使用した専用ブラシです。起毛革といえばゴムブラシや専用ブラシのお手入れが基本とされていますが、使い方を間違えると革を逆に痛めるとも聞いたりします。僕は普段の手入れは毛のブラシを使っていて、毛を起こす為に少しゴムブラシを使う程度にしています。

 

 

 

 

 

ちょっとした黒ずみ汚れに使用する専用消しゴム、汚れ落としスプレーにカラースプレーなど。

 

 

 

 

スウェードの防水、保湿には写真左のコロニルのプロテクト&ケアを使いました。これは補色の効果はないのですが、どんな色にも使えるのでこれを使う事が僕は多いですね。

 

僕の普段のお手入れは、

 

①履いた後のブラッシング(僕は両足で1分程度です。もっとした方が良いのだと思いますが、毎日そんなには…)

②月に一度or二度の汚れ落とし(汚れ落としスプレーして拭き取るだけ。)

③汚れ落とし後の保革、防水、補色のスプレー(専用のスプレー1本で充分です。)

④ゴムブラシで寝ている毛を起こして、毛のブラシで毛並みを整えます。

 

これだけですので普段のお手入れは表革より実は簡単です。

 

 

もしお手元に汚れてしまって履いていない起毛革のものがありましたら、おうち時間でお手入れしてみてはいかがでしょう?

例えば、お手入れのプロにお願いするにしても、新しい靴を買うお値段で2~3足を復活させる事が出来るかも。

 

もしくは自分で洗って新しい靴を買わずに浮いた分で、あの名店のテイクアウトのお弁当や、欲しいけど我慢していたお洋服に手が届くかも!!!僕の場合はお礼にと弟がうどんを奢ってくれました…(笑)

 

 

ドラゴ ブロカンテ 大橋

 

 

 

 

 

 

 

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