掛井五郎さんの話 その1
2022年4月21日
来週の4月29日よりティグル、その後5月12日よりドラゴを巡る彫刻家・掛井五郎さんの展示会が始まります。只今コツコツ準備中。掛井さんの作品も到着し始めております。

また、おととしの夏に引き続き、今年の夏も掛井さんの作品をティグルの解釈で洋服に落とし込んだシリーズがリリース予定です。イベントの際には皆様にお披露目できるかと思います。
それを踏まえまして、各メディアでの特集やティグルとの関わり、この夏の新作のご紹介を交えながら、数回に分けて掛井五郎さんのエピソードをご紹介したいと思います。芸術とは、アートとは、難しいことはさておいて、断片的にはなりますがエピソードから垣間見える掛井五郎さんの世界を感じて頂けましたら幸いです。
【掛井さんのアトリエ】

弊社代表の野崎と掛井さんのアトリエにお邪魔したのは2019年5月の事。その年の初め、ブローチのお取り扱いから始まった掛井さんとのご縁。ご挨拶と次への展開に思いをはせつつ、アトリエにお邪魔しました。


中庭で出迎えてくれるブロンズ達。




棚に並ぶ小さな作品に使われていたのは、トイレットペーパーの芯やお菓子の包み紙、空き瓶、メトロノームなど多種多様。



どの作品にも一つ一つ表情が。九十九神に囲まれているような空間です。


油彩、リトグラフ、墨、平面、立体、素材や技法にこだわらない、彫刻だけに留まらない創造力が詰まったアトリエでした。
お伺いした際にはご子息の掛井隆夫さん、そして掛井五郎さん・芙美さんご夫妻にもご挨拶することができました。
権威への反骨精神、煩雑な人間関係よりも美術や作品の本来の在り方に関わる生き方を貫いてきた、と言われる掛井さん。
とても朗らかで、柔らかなお人柄が印象的でした。
【2020年の夏のシリーズ】

2020年の夏には掛井さんの作品「地球環境」をコラージュした図案を手捺染で生地プリント。有機的な掛井さんの作風と職人の手仕事が調和したシリーズでした。



また、プリントTや刺繍アイテムでも掛井作品を使用。ティグルなりの解釈で掛井作品を洋服に構築しました。

卒寿のお祝いの際には掛井さんにもセットアップでご着用頂きました。



ネパール刺繍で掛井作品のモチーフを入れたダウン。ネパール刺繍の素朴な手仕事の風合いは、これも掛井作品のタッチと調和した仕上がりとなりました。ダウンは冬のお散歩の際にご着用頂いていたとのこと。ありがとうございます。
【Esquire SPRING/SUMMER 2022 特集記事】

2021年の11月、91歳で逝去された掛井さん。掛井さんと長くご交流のある文筆家の佐伯誠さんにお声かけを頂き、雑誌”Esquire”のSPRING/SUMMER 2022にて佐伯さんが構成する掛井さんの特集ページに、弊社代表の野崎のコメントを入れて頂けることになりました。

届いた掲載誌、”Esquire SPRING/SUMMER2022 MEN’S CLUB 5月号増刊” 現在発売中です。

谷川俊太郎さんが特集の為に書き下ろされた詩とともに。



佐伯さんの文章と共に、作品やアトリエ、収蔵庫の様子が散りばめられています。

デザイナーやイラストレーター、ギャラリーの方など、掛井さんへの想いがぐっと詰まった10ページもの特集。

型染めの柚木沙弥郎さんの言葉も。石北有美さんとコラボを続けているティグルとしても、何だか繋がりを感じてしまいます。

野崎のメッセージも載っております。イベントの際には掲載誌もご用意しておりますので是非ゆっくりご覧ください。
【トランスティグル】
さて、今年の夏に展開する掛井さんの作品を用いたアイテムを少しご紹介したいと思います。


DMにも使用した、虎の油絵。今年は寅年、ティグルの年、ということで掛井さんの描いた油彩の虎を前面にTシャツを作りました。バキッとした明るめのカラーバリエーションでご用意しています。
TRANCE TIGRE S/ST 8,800-
イベント時よりお目見え予定です。お楽しみに!
さて、掛井さんのエピソード、まだまだ続きます。その2に続く…

TIGRE BROCANTE イチノセダイ
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